和也のいる教室を見渡しても和也の姿がない。

おかしいなあと思いながらキョロキョロしていると、



「あれ?相場どーした?」


上から降ってきた声の主は隆弘くんだった。

確か、和也と隆弘くんはクラスが一緒なんだっけ?

隆弘くんも陸上部だし、隆弘くんに言えば問題ないよね?

「隆弘くん!ちょうどよかった!
わたし、今日学級の仕事で部活遅れちゃうから、部長か副部長に伝えてもらえる?」


「りょーかい!仕事がんばれよー」


ニッと白い歯とキラキラ元気な笑顔が眩しい隆弘くん。


「ところで和也っていないの?」


「和也ならさっきクラスの女子に呼ばれて屋上いったな。
ありゃあ告白だな」


ニシシとにやけ顏の隆弘くんは、幼い小学低学年の子供のような顔になっていた。


「相変わらず和也はモテるな〜
幼馴染として誇らしいよ!」


私も昔好きだったとはいえ、和也のモテっぷりは健在だ。


「イケメンな幼馴染に対して私ときたらちんちくりんのおブスで…
お恥ずかしい…」


えへへとぽりぽり頭を掻くと、