数日が経ち、高校生活も部活にも慣れ始めた。


そして今日は業者が来てグラウンドの整備があるらしく、今日の部活は休みになった。と先ほど柚先輩から聞いた


残念に思いながら、柚先輩にお礼を言い1年の陸上部に伝えた


「慧今日部活休みなの?
私もちょうどバイトないから一緒にどこかでお茶してこうよ!」

「いいねぇ!そうしよう!」

久しぶりに予定があったので那月と放課後はお茶することにした


お茶する場所は、入学式の日にも行ったあの店

樋口先輩もいるのかと思いながら来てみると、樋口先輩の姿はなかった


「フフー、慧例の樋口先輩とやらがいなくてさみしいの?」

「ブフッ!!!!
なっ!なに言い出すの!?」

飲んでいたカフェオレを、少し吹き出してしまった

「だって、“どこでお茶する?”って聞いた時に、“樋口先輩がバイトしてたカフェ!!!!”って即答するし…

てかさー、


慧、樋口先輩好きなんでしょう?」


「え、好き…?
あり得ない、あり得ない。年上だし、ないよー」

「本当に〜?
私ね、長年の付き合いで慧の言動がどんな意味をするのかわかってきたんだよね」

えっへんと自慢げにする那月に、私は答える。


「ないよ、好きなんて。
もう、和也みたいになりたくない」

「慧…」

「もう、あんなバカで愚かな思いしたくないよ…」

「慧の……
バカヤロー!!!!!!!!」

そう言い私のほっぺたをつねる那月。


「い、イヒャイ!(い、痛い!)」

びっくりして抵抗もままならなかった。