「それで? 呼んでくれないの?」
ズイズイと樋口先輩が顔を寄せてきた
「あの、なんて言うかおこがましくて、呼べないというか…」
「他の人たちは普通に呼んでるのに?」
ズバッとした突っ込みになんと答えたらいいのかわからず、焦っていると
「蓮先輩ー‼︎ 慧ー‼︎」
声の持ち主は友達と遊びに行ったはずの和也だった
「和也、お前他の奴らと遊ぶんじゃないの?」
私が思っていた疑問と同じ疑問を樋口先輩が和也に質問した
「あー、なんかやっぱり遅いし休みの日にって事になりました!」
「へーあっそ。」
「聞いてきたのにその反応なくないっすか!!!!」
「あーうるせーうるせー
ハウス、ハウスーー」
「しまいには犬扱い!!!!」
「ふふふ」
2人の会話がおかしくって、つい声を出して笑ってしまった
「ちょっと慧、何笑ってんの」
むうとしたむくれ面で私にデコピンをしてきた樋口先輩。
痛かったけど
その仕草もまた可愛くて、すぐに許せてしまう