次の日から入部届を顧問の先生に出しに行った。


「先生!これお願いします!」

「おお!了解した。
マネージャー、よろしく頼むな」

「はい!」

陸上部の顧問の先生はとても優しそうだけど、部活になるととても怖いらしい。


うちの陸上部は県内でも1位、2位を争うほど強いらしい。




その分練習内容も厳しい。


挨拶を終え、職員室を出ると



「慧ちゃん、ちょうどよかった」

「樋口先輩!こんにちは!」

「慧ちゃんは本当に礼儀正しいね
キャプテンにも見習ってもらいたいよ…」

あははと笑いながら困った顔をする先輩がとても可愛らしく見えて、


“礼儀正しいね”小さなことでも褒められることがなんだか、嬉しくて…


「あ、そうそう。今入部届出したんだよね?」

「はい!今日から正式に入部だから頑張れと」

「ならよかった。これ、今月の部活予定表。
ついでに和也にも渡してもらえるかな?」

「え、あ!はい!」

先輩が和也を呼び捨てすることに少しだけおどろき、返事をする。

そして、ほんの少し羨ましくも思ったり…

「フフ、和也のこと呼び捨てしてるから驚いた?」

「え!なんで…」

「慧ちゃんは顔に出やすいからね」

「え、えぇ。そんなにですか?」


私、そんなに顔に出やすいかな……


「もしかして、羨ましくも思ってたり?」

ニヤリといたずらっ子みたいな可愛らしい顔を向けられ、思わずドキッとする

と言うより!
また心読まれた!?

先輩はエスパーかなにか!??



「そんなことないですよ!!」

「えー?本当に?」

「本当です!」


うぅ、本当は少しだけ残念のような…