男になった俺は名前はそのまま、知人の記憶は男に変わっていた。
7;45いつも通りカーテンの隙間から日差しが溢れ目を覚ます。制服に着替えてリビングへと向かう。「おはよう、お母さん」そう言って準備された朝ごはんを食べ、母と雑談。
今までにしていなかった家族とのコミュニケーションー.....性別が変わったというだけでこんなにも違うなんて....
8;00家を出る

「おはよー!にこー!」そして俺の周りには沢山の友達が集まってくる。とても充実した毎日を過ごすことができた。

昼休憩皆で昼ご飯をあの、屋上で食べているとコンプレ社から電話があったプルルルル.......プルルルル......

「あ、わりー、ちょっと電話出てくるわ。」
「おー!彼女かぁー?笑」友達の菅谷がからかう。「んな訳、ねーだろばーか」
男生活たった一日で口調も考え方も男そのものだった。

「もしもし、未来さん?」
「えぇ、私です。さぞ充実していることでしょう。」未来さんは俺の姿を見ているかのようだった。
「えぇ、コンプレ社には、感謝しています。ほんとにありがとう!あの、この前警告してたことってどーゆーことなんですか?」
未来さんからの返事はない。【どうしたのかな?】

「まぁ、何かあったらまたこの番号にかけてください。必ず私が出ますので・・・・。」そう言い残して彼女は電話を切った。
未来さんは、確実にあの警告のことを避けている。そんなにやばいことなのか?知りたい、彼女の言おうとした事をー.....確か、俺と同じコンプレをしている人と会ったらなんかなるんだよね?菅谷のことも忘れてそのことばかり考えていた。

「おーい!ニコ!?どうしたんだよ、彼女と喧嘩でもしたのか?」コンクリートの壁から菅谷が顔を覗いている。そこで、ふとわれに帰った。
「ばーろ。彼女いないっつーの笑」
あいつに笑顔を見せてご飯を食べていたところに戻っていった。