「えっ!?これ、私なの?」鏡に映っていたのは私の姿ではなくイケメンの好青年だった。
プルルルル....プルルルル........
パジャマのポケットに入っていた携帯電話が鳴った。コンプレ社だ!
「もしもし、未来さん!?どーゆーことですか!?男の子になってるじゃないですか!」私は相手の声も確認してないのに未来さんと呼んでいた。
「あ、申し訳ありません。今、担当の未来に変わります。」違った ー......
あれは未来さんじゃなかったんだ、恥ずかしい
「もしもし、お電話変わりました未来です。」
「あの、私男の子に変わってるんですけど!?どーゆーことですか!?」
「その姿のとおりですよ。あなたが願ったよでしょう?女社会にいたくない、と。」確かにそうだ、けど本当に男の子になってるなんて....!
「まさか嫌だなんて言わないですよね?あなたの知人の記憶メモリーを<女>から<男>に変えたんですけど.....」

「そんなことできるんですか!?」凄い.....記憶メモリーなんて書き換えれるんだ。
「えぇ、コンプレ社に不可能はございません!あ、学校では過去のあなたの姿は誰も覚えてありません。安心してください、ただ」

ただ・・・・・・?

「あなたと同じコンプレをしている人が学校内にいたらバレてしまいますよ?」
「バレたらどうなるの・・・?」
プツンー.....

切れちゃった。未来さんは何を警告したかったんだろう?まぁ合わなければいい訳だから.....電話が終わった直後母が私を起こそうと下から大きな声で私を呼んだ。「にこー!起きなさい!」

あ、名前は変わってないんだ。
今度こそ階段を下りてリビングへ向かった。「おはよう、お母さん!」男になった私、いや俺は清々しい気分だった。