-私は今から死にます。みなさん、さようなら.....。
玉川虹恋、高校一年生もうこの女社会にはついていけません。女だからといっていじめに耐えなきゃいけない。女だからといってセクハラに耐えなきゃいけない。学校に相談しても親に相談しても「嘘もいい加減にしなさい、こんないい学校でそんなことが起きるわけないじゃない」と言っていた。
私は女であることにコンプレックスを抱いていた。
【もう、飛ぼう】そう決意し、屋上のフェンスから足を一歩出した。でも.......いざとなれば死ぬのが怖くなってきた。
ビュっ
その時強い風と一枚のチラシが私の方に向かってきた。バサっ
「もぅ、何?こんな時に」といいつつもホントは死にたくない自分を止めてくれた気がして少し嬉しかった。
そのチラシには『あなたのコンプレックス買います、コンプレ社0828−×××××-×××』と書いてあった。よくよく考えたらコンプレックスを買うなんてばかばかしい話だ。けどいくらバカバカしくても私を救ってくれるのはこの『コンプレ社』だけなのかもしれない。そう考え出したら思わず携帯に手がいっていた。
0828-×××××-×××
【かけちゃった。でも、どうせ繋がらないよ】
プルルルル....プルルルル....えっ!?繋がった!
「はい、もしもしお電話頂きました。コンプレ社連絡部の者です。ご用件は?」