翌日、鏡花は昼頃に桜花の元にやって来た。
「あれ? 今日は学校じゃないの?」
「今日はテストがあったから午前中までだったの」
「こんなところに来て、勉強は大丈夫なの?」
「こう見えて私頭いいのよ」
「そうなんだ」
「ね、そんなことより昨日の話しの続きを聞かせて」
鏡花は目を期待に輝かせて草の上に腰を下ろす。
「はいはい。えっと、昨日どこまで話したっけ?」
「少年に話し相手ができるかって所まで」
「あぁ、そうだったね。ゴホン。
少年は……」
少年は習い事が終わる度にそこに足を運んでは景色を眺めていました。