◇◇◇

~八年後~



「桜花ー来たよ!」


森を元気よく走り抜けて来たのは十六となった鏡花だった。


幼い頃は大人しかった鏡花だが、成長していくに従って元気な少女に育っていた。


「いらっしゃい。今日も元気だね」


桜花は木からひらりと危なげ無く下りてきた。


桜花は全く容姿は変わらず、いつものように鏡花を温かく迎えてくれた。