放課後になって、
初めて橋本くんに声をかけた。
「…えーと…橋本くん」
「…ん?」
今まで自分から男子に話しかけることなんて、
そう無かったから、すごく緊張したよ!
「あ、えっと…日直なんだけど…」
「…あぁ。俺が日誌書くから帰っていいよ」
「…えぇ!!いや、さすがにそれはダメだよ!」
そう言うと、橋本くんは少し驚いた顔をした。
自分でも、男子にここまで声を大きくしたことなかったから驚いた。
「…あ、その…。わ、私も手伝うよ…!」
「…わかった。じゃあ、高梨さんが日誌で俺は掃除してるから…。」
「うん…!」
だけど、掃除って日誌よりも時間かかるよね…?
「は、橋本くん!」
「……?」
橋本くんは何も言わず、
首をかしげて不思議そうな顔をした。
「いや、その…掃除って時間かかるから…橋本くん、大丈夫なのかなぁ…って」
「…別に。予定ないし」
そう一言だけ言うと、
早速掃除に取り掛かってしまった。
なんか…橋本くんて、変な人。
それが、橋本くんの第一印象だった。