隼人くんのことを初めて知ったのは、
中学2年生のとき。
同じクラスで、
日直が同じだったんだよね。
「…高梨さん。」
「…え?」
初めて隼人くんが話しかけてきたときは、
すごく驚いた。
だって、今まで話したことなんてなかったし、
もともと男子が苦手な私は慣れてなかった。
「…えっと…何?」
「…今日、日直だよ」
「あ、そういえば…ありがとう」
大丈夫。ってそれだけ言って、
隼人くんは席に戻ってしまったけど。
隼人くんは、無口だけどいつも
クラスの中心的なグループにいたよね。
他の男子と混ざって、
笑っている姿を見たときはちょっと意外だった。
この頃からだったかな、
隼人くんのことを気になり始めたのは―…