本当は、分かっているんだ。
冷たくすることは良く無いことだって…
だけど、俺の根っからの性格上、
どうしても誰にでも冷たく当たってしまう。
だけど、そんな俺に夏喜は…
ムニッと両頬を摘み、
「興味無いとかそんなこと言うな!!!猫だって立派な生き物なんだよ!!!!」
そうやって、俺を叱った。
こんな風に叱られたのは、久々だ…
俺は、母を亡くしてからそれ以来叱られることもなく、ずっと放置されていた。
親父はいつの間にか俺の元へ帰ってくることも無くなって、叔父も叔母も皆俺を捨てた。
だけど、学費だけは親父が密かに支払ってくれているらしい…
そんな一人身の俺。
誰もが俺を見捨てる思った。
だけど、そんな見ず知らずの俺に夏喜は叱ってくれた。