その女は、クルッと俺の方に顔を向け…
「え…あんた、誰-?!」
その女が目を真ん丸にして俺に言う。
「は…?俺?…海藤 光輝(カイドウ コウキ)だけど。」
何故だか、俺は名前を先に名乗ってしまった。
「へぇ-…海藤くんか^^ あたしは、花見 夏喜(ハナミ ナツキ)。どうぞ、よろしく!!」
そう言って、小さな木の中から出てきた。
一体、この人は何をしていたのだろう…
「あ、ちなみにね、ここに居た理由は、この猫を捕まえる為だったの-^^」
ニコニコと初対面の俺に笑いかけながら、捕まえた黒猫を俺に見せてくる。
「…あっそ。別に俺、猫なんて興味無いっすから。」
俺は、ニコニコを笑う夏喜に冷たく言い返す。