ーーびゅゅう〜。
不意に、強い風が吹いた。
白い女の子は、風のせいでワンピースが乱れるのを両手で止める。
すると、もうひと風、強い風が吹く。
白い女の子のかぶっていた帽子が飛ばされる。
俺は、その帽子を追いかけた。
フワフワしてて、あまり遠くにはいかなかった。
白い帽子は、向日葵のてっぺんに引っかかって止まった。
その向日葵は、高さがあって
俺の背ではなかなか届きそうになかった。
どうやって取ろう……。
俺は悩み、考えた末、
俺は向日葵を折ることにした。
だって、取れないししょうがない。
俺は、向日葵を折って、白い帽子を手の中に収めた。
白い帽子からは、いい匂いがした。
俺は、興味本意でその白い帽子をかぶってみた。
予想通り、白い帽子をかぶるといい匂いがし、
気持ちの良い、いい気分となる。
身体にあった力が抜けていく。