友情と愛情のかけら

そこから1か月で私は無事、退院した。

その日の夜はとても豪華で、食べきれないほどあった。

私の家族は6人家族で父、母、兄、妹、弟、そして私。

みんな年が離れているが仲良しすぎるぐらいの家族だ。

父は単身赴任中だが今日のために自宅に帰ってきた。

楽しくて、たくさん笑った。

自分の部屋に戻ってソファに座った時。ふと、違和感を感じる。

この子誰だっけ!?それは一緒に写っている友達との写真。

二人で肩を組んでいる写真。

やっぱり思い出せない。誰だっけ!?

皆な寝たころ、お母さんだけが起きていた。

<ね、この子誰だっけ?お母さん分かる!?>

そういうと母は悲しそうな顔したけど、どこかわかっっていたような感じで

<藤沢さんじゃない。藤沢加奈子よ>

私は一部の記憶喪失になっていたみたいで、事故が原因だった。

次の日、病院に行き、医師もやっぱりねという顔でこちらを見た。

母も医師も知っていたみたいだ。

実は前に検査をしたときに脳に少し異常があったからだ。

私はなぜか、泣くのをこらえていた。医師の前で泣いたら負けだと

なぜか強がっていた。

携帯を見るとすぐわかった。

知らないようで親友からのメールや、クラスメートからの退院おめでとうの

言葉。うれしかったけど、正直、複雑だった。

まったく思い出せない。どうしたらいい。ただ、その思いだけだった。

そして一通のメール。

    退院おめでとう。

    
     良かったよ。ほんとうに。。。


。が多すぎ。絵文字のなさは男子だよね。名前は崚介っていうんだぁ。

  

この人が彼氏だと知ったのは、もう少し後のお話。