コツン、と何かを落とす音がして 「……リエ?」 青白い顔でリエが立っていた。 「どーした」 落とした筆箱を拾い渡せば 「数学の教科書忘れちゃって借りようと思ったの!でも!全然平気!うん、他の子に借りる!」 何故か早口で弁解し始め 「じゃね!」 「あ、おい!」 脱兎の如く去っていった