―17:20―

 学校からの帰り道。
 私と陽平は久し振りに一緒に帰った。

「お前もまだ決まってなかったんだな?」
「まあ、ね。そっちこそ推薦で入れるんじゃなかったの?」

 陽平は少し驚いた顔をしていた。

「知ってたのか?」
「え、ま、まあね…悪い?」
「…はあ…」
「何?その溜息は…?」
「分からないか?分かるわけないよな…まあ、いいや」
「何なのよ、その態度は?」
「お前には関係ない!じゃあな」

 最後の「じゃあな」が、私には物凄く寂しく聴こえた。
 どうしてだろう…。
 ああ、そうか。
 「関係ない」と言われたからだ……。