今まで本を読んで、

いろいろ憧れるものがあったけど、

その度に感情を押し殺して、

自分の立場に

唇をかみしめた。


だから

まだ帰りたくなかった……。


「ごめんなさい…。
いつか……いつか必ず…。」


私は空に向かって

小さく言った。


私はしばらく空を眺めてから

部屋に戻って行った。


部屋にいても

ずっと眠れなかった…。


そして、

そのまま一睡もできないうちに

太陽は昇ってしまい

暗かった世界が

明るい朝日に照らされていった。


その朝日を見たら、

私の心も少しだけ

明るくなった気がした。