部屋で一人で

窓から空を眺めていると、

いつもと何も変わらない夜空が

そこには広がっていた。


だけど少し目線を下げれば、

いつもと違う景色が

そこには広がっていた。


本当に私は

お城を抜け出せたんだ…。


まだしっかりと実感はなかったけど、

窓の外に広がる景色が

それを実感させてくれた。


私は今日一日の間に

いろいろなことがありすぎて、

まだ心が落ち着いていないのか

全然眠れなかった。


だから少しだけ

外に出てみようと思い、

部屋を出た。


部屋を出て

暗い廊下に出ると、

正面に自分の部屋と同じような

扉があった。