でもそんな希望も

消してしまうような現実が

目の前に広がってきた。


目の前に広がる崖に

私たちは行く先を

失くしてしまった。


護衛の人たちが

私たちに向かって

何かを言ってくる。


私は叶うかもしれないと

抱いた淡い夢が

一瞬にして

崩れ去ってしまったことへのショックで

何も考えることが

できなくなってしまっていた。


私はどうすることもできない

悲しみを隠しきれないまま

ノイさんの方を見た。


ノイさんは真剣な

表情をしていた。


だけど、

その表情には

私と同じような

悲しみがこもっていた。