「ユイ!!」


私はノイさんの方に

手を伸ばした。


今まででは考えられないような

ことをしていた。


不安もいっぱいだった。


だけど、

伸ばした私の手が

ノイさんの手に触れると、

その不安も

何もかも

吹き飛んでいった。


そして代りに、

温かい気持ちが

心の中に流れ込んできた。


私はノイさんに手をひかれ、

走り出した。


後ろからは

たくさんの護衛の人が

追いかけてくる。


その時、

後ろの護衛の人が一瞬に

見えなくなった。