その声は、
私の心をすぐに温かくさせ、
同時につらくさせた。
会いたいとは思っていたけれど、
会えないなら
それでいいと思っていた。
もしもう一度会ってしまったら、
未練が残ってしまう。
ずっと、
会いたいと願ってしまうように
なってしまう。
だから、
もう会わない方が良い。
そう思っていた。
だけどこの声を聞いたら
どうしても、
あの優しい顔が
見たくなってしまった…。
振り向くとそこには
やっぱりノイさんがいた。
ノイさんは
私の方に近づいてきて
「話があるんだ……
今から、話せないかな……?」
そう言ってきた。