「…イ……ユイ……。
私の名前……ユイっていいます!」


私は緊張しながら

その人に応えた。


私の言葉を聞いて、

その人は優しく微笑み


「素敵な名前だね、俺はノイ。」


そう言って

名前を教えてくれた。


優しい笑顔で話すその声は、

人のぬくもりとか

そういうものに

あふれているような感じがして、

聞いていて

本当に落ち着くものだった。


でも私は、

その人の言った名前に

驚きが隠せなかった。




ノイ……


私の思い出の中の人と

同じ名前…。



過去の人…。