本当に危なかった、
さっきのことを思い出すだけで、
そう思い
怖さがよみがえってきた。
私と茶髪の人は、
さっきまで走り続けていたから
疲れて息が上がっていた。
だから近くのお店に入り、
飲み物を注文してもらい
席に着いた。
それから三人で
少しだけ話をした。
私はその人たちに
何度も何度もお礼を言った。
そして、
ずっと気になっていることを
茶髪の人に聞いた。
「どうして私を助けてくれたんですか?」
その言葉に茶髪の人は
一瞬動きを止めてから言った。
「嫌そうにしてたし、
泣いてるように見えたから。」