私に声をかけて来る人が

また一人増え、

私の不安は

さらに大きくなっていった。


こうやって人に

話しかけるのは

普通なのかな…?


そんな風に考えながら、

うつむいていた。


不安で目から

一滴の涙が落ちた。


「おい!オレンジ坊主!
その子は俺らが先に見つけたんだ。」


金髪の人の一人が

さっきとは違う

少し怖い声をして、

茶髪の男の人の腕を

掴んで叫んだ。


「…」


その男の人は掴まれた腕を

黙って見つめていた。


そして数秒の沈黙の後に、

その男の人は口を開いて言った。