私はコウさんと一緒に

中央塔の方に

走っていく。


お城の中には

たくさんの兵隊たちがいる。


お城の中の空気は、

今までより

ずっと重いものに

なっていた。


この重たい空気は、

あの時と

同じようだった。


「あの正面のです!!
一番大きいのが中央塔です!!」


私は目の前に

そびえる塔を

指さして言った。


「さぁ。慎重に行くぞ!!」


コウさんは

そう言って、

物陰に隠れながら、

中央塔の方に

向かっていく。