もしかすると
母親が帰って来るかもしれない。

私は自分にそう言い聞かせ
眠っている男の子を
そっと布団に寝かせ
部屋を出た。

部屋を出る時に
玄関に置いてあった鍵で閉め
ポストに入れておこうと思ったが
何となく、制服のポケットに
鍵を入れた。

帰り道、いろいろな事を考えた。