体の震えがさっきからずっと止まらない。



手は汗で濡れている。
咄嗟に優さんの手を離そうとした。




「春依ちゃん……」


それを拒むかのように、優さんは私の名前を呼んで、更に強く手を握ってくる。



ただ手を握っているだけなのに、少しだけ安心できた。


押し寄せてくる大きな不安がほんのちょっとだけ緩和されていくような、そんな気がした。



やっと病院に着いて、手を引かれるがままに中に入った。