程よく時間を過ぎたあたりで、席を立った。




 自分がわがままを言って、公園に行きたいといったので、

 電車で桜木町まで移動をした。

 


 外は暗くて、かなり行きかう人も多くて、いつもだったら

 避けて通るのが、今日だけ違った。

 


 今日に限って、となりには心強い見方がいるのだ。




 安心とはこういうことをいうのかなとさえ、錯覚に思えた。




 いつしかといか、いつのまにかつながれた手はしっかりと握られていた。




 温かさがじわりじわり伝わって来て、嬉しさがこみ上げてくる。

 にこにこ、していると





 「なに、にやにやしてるんだよぉ~。」





 とすかさず、突込みが入ったが、それもかなりの嬉しかったのだった。




 桜木町の駅を降りるとそこは、まだ建設中のビルや、建物を乱立していたが

 


 MM21という言葉は浸透しつつあった。



 今みたいに観覧車が大きくなく、コスモクロックという名称ではなかったような

 気がした。




 自分が好きな道は、まだオープンをしていない、商業ビルにのびる、一本の道

 で、そこを二人で通るのが夢だったので、実現できてものすごい

 どきどきしていた。





 二人は、スタート位置について、ゆっくりと歩き出した。





 多分夢斗は全然お構いなしだったのだとおもうが、自分は念願が

 かなって、かなりのハッピー模様だった。