久下先生は、職員室にいた。




 なにやら、対策会議で緊急の職員会議だった。




 別に立ちききをするつもりはなかったが、話が聞こえてきた。




 校長の大きな声が響いている。

 
 
 「本校始まって以来の事態で正直、皆さんも困惑をしていると
  思いますが、一番は生徒、保護者のケアに勤めるべく、手を貸して頂きたい。」

 


 校長先生の話っぽく、外面が良い話だ。



 でも、確かにこれだけ立て続けに起きると、どうしても来年の新入生に影響が出る。



 入ってくれるのか、こないのか学校経営に非常に大事な局面だ。



 このままで行けば来年はかなり危機的状態になることを避けたいのを感じる。


 死んだ人のどうのこのうは何もない。



それではあんまりだと感じる。

 
 


 他人の死、どうでもいい死とは本当にあるのだろうか。




 いや、ない。

 


 どんな死でも絶対に尊ぶべきだと感じている。




 死して、人として感じる最後の時なのに…




 非常に残念だ。こういう大人ばかりで…


 


 
 そのうち、一人の先生が口を開いた。