「おねぇちゃんは、今好きな人いないの?」



 「何でそんなこと急に聞くのよ。」



 「なんか、最近頻繁に、ベルのやり取りしているからよ。」



 「そんなことないけど、まぁ~好きな人くらいはねっ。彩子はどうなのよ。」



 「んと、まぁ~ねっ、でも今度違う高校になるから、少し心配なんだなぁ~…。」



 「そうなんだぁ~、でも違う高校でも、いいんじゃない、ちゃんとしたひとだったら、
  大事にしてくれるわよ。」



 「だったらい、いいんだけどねぇ~、なんで好きになっているのか分からないし。
  でも、好きだしみたいな!」

 


 そうだよなぁ~理由なんてとも思えるけど、やっぱり大した理由は結構ない気がする。



 人を好きになること。



 すこし、夢斗のことを思い出して、ニヤニヤしてしまった。



 今日のうちにベルでも打っておこう。




 来週から盆休みに入るし、1日か2日くらい会えたらいいなぁ~と思っていた。



 かなり、かなり自分の中では気持ちが大きくなり、はちきれんばかりになっていた。

 


 日が伸びて、妹と二人で歩く、影はどこまでもどんどん伸びていく。





 でも、いつかは消える。




 そんな儚い、毎日に、自分は何を見出そうとしているんだろうか。



 
 辛い毎日。精神的に追い詰められる、夜は毎日来る。




 思い出したくなくても、思い出してしまう毎日はやってくる。




 幸せと、不幸せの隣り合わせ。ここに存在する。