夕暮れが近づき、ベルを打ち終わった私は足早に家路に向かった。




 なかなか、自分の時間は取れないでいたが、それでも自分は充実していたのかと思う。




 充実するには何かが必要で、今の自分はバレーしかないのかと思うと少しさびしい気がした。




 お盆前の最終の練習期間…気合を入れないとと強く思った。

 


 
 帰りの電車の中、久々に早かったのか、うまいことラッシュ前で電車に座れた。

 その中で夢を見た。





 父親が、こっちにおいでと笑って公園で遊んでいる。




 父親は実は二人目で、本当のお父さんは今はいない。




 とりわけ浮気とかではない、二人で話し合ってきめらしいが、詳しいことは知らない。




 その前にお父さんだ。




 前のお父さんは自分ははっきりと覚えている。




 
 今のお父さんの方が優しいが、前のお父さんは色々と遊び相手になってくれた。




 公園で、ボールをけったり、投げたり、時にはかけっこしたり、

 

 色々な思い出がよぎる。


 そのお父さんと夢の中で笑顔で遊んでいる。




 こっちにおいでと、言っている。




 行くと見たことのない、草原に一杯のひまわりが咲いていた。




 一面に果てしなく広がっていた。