波うち際ではしゃぎ回る二人ってなんか、映画みたい…というか…そんな

 ロマンティックなもんじゃないけど







 でも、こうやって男女二人が交じ会うのは、そう経験がない。




 何で好きになるんだろう、好きになるのは錯覚なんだろう。




 その基準で好きになるんだろう。その基準が今ひとつわからない。

 


 本当は理由なんてないのかもしれない。

 少し感傷的になっているから、誰かに支えになってもらいたいだけなんだろうか、

 それだったら、本当の恋愛とは呼べないかも。




 心に傷を大きく受けた私はなんともいえない複雑な心境で居た。

 


 
 「なぁ~あの先まで行ってみない?」




 「えっ、いいよぉ~なんか、岬に先端みたいだね」







 「あはははは、そうかもしれないよぉ~、じゃっ先に行くからっ」

 と勝手に一人で行く夢斗を追いかけた。




 楽しいときはいい、でもこれが悲しいことになるかもしれない恋愛はいやだ。







 そう感じている暇もないくらい、今だけは楽しいひと時だった。




 
 
 ミニ埠頭になっている先端は本当に広がる海だけを捉えている。







 本当に面白い風景。