ぎこちなさを残しつつ、何かを確認するためだけのように交わす言葉。
間近でみる翠は、最後に見た時とあまり変わらない。
懐かしさが、じんわりと広がる。
「あぁ、相変わらず追い詰められてる」
「それマズイやつじゃんっ!」
翠の瞳に映っているのが、こんなにも嬉しいなんて。
マックの時に消えていた瞳の奥の優しさに出逢って、包まれているように心地よい。
デリケートな内容のはずなのに、声を出して笑ってしまえるくらいに。
「だから神様に媚び売って合格にしてもらおうと思ってさ」
あたたかい眼差しが注がれてるのが分かる。
笑いを誘ってくれてるのが分かる。
気まずさを取り払う為だけだったとしても、嬉しい。
こういうところも、好きだから。