---10年後 五月雨高校

「とー…言うわけで、皆には前々から言っていたようにこのクラスに新しい仲間が入るわけだが…」
静かな教室の中で一人の中年気味な教師が眠そうに説明してると
その隣では金髪に染まった髪を揺らしながら新しい五月雨高校の制服を身に纏った少女が緊張気味にキョロキョロしながら立っていた
「水野アリス…さんだったよね？」
と自身なさげに聞いてきた
恐らく日本人である母親の苗字が見るからに外国人の髪色である私に合わず違和感があったからだろう
「は、はい…」
おずおずと答えると今まで静かにしていたクラスの生徒達が一斉に話し出した
「留学生ってやつ！？可愛い〜！」
「アリスちゃんこれから宜しくね！」
「あ、英語じゃないと分かんないかな？ Thank you from now on!…だっけ？」
一斉に話す生徒達に対して同反応すればいいのか分からずいると英語で話しかけてくれる人達がいることに気づき返しながらお辞儀をした
「えっと…水野アリスです、どうぞ宜しくお願いいたします」
「「「日本語普通にしゃべるのかよ！！」」」
こんな明るいクラスと出会ったのが初日の思い出だった