あたしは笑いながら、ひたすら喋っている彼女を見ていた。

…長いな。
こういうときは、アレやろ。


「んなん言うとるけど、いーちゃんこそやん★」

「え?」


にやっと笑って、仕返しをしだす。


「いーちゃんこそ、かわええし友達思いやし。陸斗かてかっこええやん。トータルでいうたら、刹那に勝つで?」

「――え?」

「いーちゃんと陸斗かて、林藤のプリンセスとプリンスちゃう?」

「ほんまっ?」


――あかんこの子。


「そうやって、お似合いやん!」

「そうかな? そうなんかなぁ★」


ニヤニヤ笑いながら、1人で妄想を続けるいーちゃんを見ながら、あたしは呆れた。

素直すぎて、からかう気も失せるわ。
んまに素直やねん。
可愛すぎやろ!
どうせあたしは、ひねくれもんですよ~!