コンコン

「失礼します」

低く落ち着いた声が部屋に響く

「はい、どうぞ」

ひどく緊張していたが、平然を装って答える

秋乃も緊張しているようだった

ただ、秋山さんはニコニコと優しい笑みをうかべていた

「尾崎さん、調子はどうですか?」

おそらくイケメンの部類に入るだろう容姿

黒い髪がサラサラと風になびく

釣り上がった目に

ちょんっとした控えめな口

高い鼻

担当医の、秋山先生だ

ちなみに、秋山さんと秋山先生は夫婦で、夫婦揃って私の担当

子供はいないようで

だから、小さい頃からお世話になってる私を、自分の子供のように可愛がってくれている