そして隼人はゆっくり、

あたしをベッドに押し倒した。

隼人の手があたしの服の中に入る。

イヤじゃない。でも怖い。

あたしはギュッと目をつぶった。

その目から涙が流れた。

イヤじゃないのに……。

隼人はあたしを抱きしめ心配そうに

顔を覗き込んだ。

「夏菜、イヤだった?

イヤならいいんだよ?」

あたしは泣きながら首を大きく横に振る。

とにかく言葉にできなかった。

「違うの……あたし汚いから……

隼人があたしとエッチしちゃったら

隼人まで汚くなっちゃう……」

そう言うあたしの頭を、

隼人は優しく撫でた。

「バカだなぁ。夏菜は汚くなんかないよ

きれいだよ。それに俺、

夏菜の全部が知りたい。

夏菜の全部が欲しい。今じゃなくても

いいから、俺待つよ。夏菜のこと

愛してるから」

そう言って、また八重歯を見せて笑う。

「隼人?こんなあたしでよかったら、

隼人のものにしてください……」

消えるような声でつぶやいた。

あたしが言い終えると、

彼は優しく何度も何度もキスしてくれた。

そして隼人の長い指があたしの服を

一枚一枚脱がしていく。