桜花side・*○
「ここ、どこ…?」
私はポツリと呟いた。
その呟きは誰にも聞こえることなく、
暗闇に溶けて消えた。
こんな事になるなんて、想定外だ。
1人で人里に降りて、昼間までに帰るつもりだったのに、
帰り道を忘れて、挙げ句の果て、道に迷いこの始末だ。
迷い込んだその場所は、明かりさえない。