私は少ない体力をフルに使って部室まで全力疾走した。


バン!!!

「ハァ…ハァ…間に合った…?」

「そんなわけないでしょ?
 30分遅刻よ。」



真衣さん怒ってるー(汗

「…ごめん」

「私は気にしてないけど、牡丹が拗ねてるから慰めてあげて」

「はい…」


真衣は遅刻しても怒らないからいいんだけど、牡丹は物凄く機嫌悪くなるから遅刻したくなかったんだけど…


「牡丹…?」

「なんですか遅刻魔さん」

わぉ。今日は相当機嫌悪いらしい。

「今から合わせよ…?」

いつもならこう言うだけで機嫌直してくれるんだけど…

「良哉も充も来てないから嫌だ。みんな揃うまで合わせないもん。」

「二人とも補習があるって言ってたでしょ?
 自主練も兼ねて咲と練習してたら?」

真衣が助け船をだしてくれた。

「やだ!待てない!」

「わがままいわないの!」

「真衣、私は二人が来るまで自主練してるから大丈夫だよ」

そういって定位置についていつもどおり基礎練を始めた。


「もう…。
 咲がそう言うなら私も自主練しとこうかな。」


あらら…私のせいで空気が悪くなってしまった…

こんな空気にするつもりで自主練始めたわけじゃないのに!!!


「牡丹は二人が来るまで一人でいじけてなさい。」


「…ふんっ」