桜の病室の前まで来て戸を開ける手が震えた。 情けない。 もし目を覚ましてくれなかったらどうしよう 意識はあっても冷めた目で 冷たい表情で 『なんできたの』 『来なくてもよかったのに』 そういわれるのが怖い。 もしかしたら桜は俺に会いたくないのかもしれない。