(まだ、いんのか?)



凛太に怒られそうだな、なんて苦笑いしながらさっき女をみたところまで歩く。



(たしかここら辺で…)



あぁ、みつけた。



まだ身体を丸めて小さくなっている彼女は今にもいなくなってしまいそうなほど儚い。



そんな彼女に近寄ればビクッと肩を揺らした。



「…何してるんだ。」




話しかければ恐る恐る顔を上げる彼女を可愛いと思う俺はおかしいのかもしれない。



女にこんなことを思うなんてな。