「良かった…それでね、何か制服が濡れてたんだけど、なんかあったの?喘息の発作も出ちゃったし」



『まぁ色々とありまして…』



「言えない?」



言えないこともないけど…

迷惑かけたくないし…



「迷惑とかではないからね」



なんで分かったの?!



「ちさちゃん表情コロコロ変わるから分かりやすいんだよ」



なるほど…



『話したら心配するじゃないですか…』



「話してくれない方が心配なんだけど…」



『どうしてですか?』



「だって、一人で溜め込んじゃうことも心配だし、もしそれが人の手によってやられたなら、なおさら次はなにされるか分かんないなら心配だよ」



『そうなんですか…』



「だから話してくれないかな?」



『分かりました…』



私は、夏川君のことが好きな子に呼び出されて、水をかけられたこと

夏川君に“好き”って言われたとこ

走って病院に帰ってきたこと

すべてを話した



「そんなことがあったんだ…」



『はい』