「よくお似合いですよ。さぁ旦那様と奥様がお待ちです。行きましょう。」



コツコツ…カツカツ…コツコツ…


ガチャ


「おっはよーん麗華ぁ…か、か、可愛えぇぇー!!!!!」



ドタドタドタ
ムギュッ


ダイニングルームのドアを開くと突然叫び走って抱きしめてきたお父さん


使用人も苦笑いして見ている


お母さんから見たら
すっごい微笑ましいらしいけど私はそうじゃない。


「お父さん。離して。」


少し冷たく言う

すると我に返ったかのようにお父さんは


「あ、ごめんな…。えっとすっごく可愛ええで!!」


「…ええ!とっても可愛いわよ、麗華!」


いきなり褒め出すお父さんとお母さん。


別に無理に褒めなくていいのに


可愛くないのなんて知ってるんだから


「そう。ありがとう。」


素っ気なく言って席に座る。