「うわー、災難だったねー!」
「笑い事じゃないよ!転校初日に色々ありすぎ……もう本当にボール痛かったんだから!!」
あの昼休みのあと、放課後まで散々謝られたのだが、それを振り切って家まで帰ってきたのだ。
今は、転校初日に起きたことを前の学校で仲の良かった夕彩(ゆさ)に電話で報告しているところだった。
「いやーでも見たかったなー南理の顔面にボールが当たるとこ。」
「見なくていいから!それに私、すっごい変な顔してたと思うし!!」
「その変な顔を見たいの!だって南理、どんな顔してても可愛いからーー」
「ちょっとー!おだてても何もでないよ?」
「いやホントに!」
「あはは!そうだ!夕彩、明日も部活?」
「そうそう!いつもと同じで朝早いー(泣)」
「そっか。ごめんごめん!話し込んじゃって!また電話かメールするね!」
「うん、全然大丈夫。南理、新しい学校でも頑張りなよ?
それじゃあ、おやすみー」
「おやすみー」
はぁー。新しい学校うまくやっていけるかな…?
ま、とにかく頑張るか…!
気合いだ、気合い!!よし!!!
「あ、お弁当の準備忘れてた!!」