そんな懐かしい夢を見ながら私は安らかな眠りについていた。
ふわふわとした気持ちいい世界ー…
ずっとここにいたい。そして、あの子は誰なのか…知りたい。
そんな私の思いを無視して断ち切るのはいつだって、奴だ。


「…さぁっ!」

「つばっ、つばさぁっ!」


騒がしいなぁ…人がせっかく寝てるのに、ホントに奴は煩くて自分勝手だ。

「煩い、陸…」

少しだけ痛む頭を抑えながら私は陸に向けてめんどくさそうに言葉を吐いてやった。

「つ、つばさぁぁっ!」

奴はそんなことなんて気にも止めず、何故か目を輝かせながら私に抱きついてきた。

「お、重い…。」

つい、そんなことを口にしながら目を開けると、そこは真っ白な世界だった。