中学2年生の夏
同級生の女の子が言った。

『愛菜ってなんかウザいよね。』

最初は、聞き間違いだと思った。
だってその子は小学校から一緒でいままでも上手く付き合ってきたと思っていたから。
でも、私の願いはまるでたんぽぽの綿毛のように虚しくも簡単に散っていった。

それからの毎日は今までの楽しかった学校生活から一変して、地獄のような日々が始まった。
毎日学校にいけば、『また来た』『ウザい』『ムカツク』『学校来んな』
様々な暴言を浴びせられる。
先生に相談しても、そう言った類の事は面倒なのだろう、『気のせいじゃないか?』で終わってしまう。
そんな中、仲良くしてくれる子も何人かいた。先輩たちも優しかった。自分は恵まれていると思った。同じ境遇でも味方がいない子だってきっといる、そう考えると私は恵まれていると自分に言い聞かせる事しかそのときの私にはできなかった。