すべてが灰色だった。
逃げ出したいと思ってた。
中学2年生の頃から何故か私はクラスの女子の一部から嫌がらせを受けるようになった。
理由は分からない。
仲良くしてくれる子はいたし、しばらくすれば収まると思ってた。
中学3年生になって嫌がらせはどんどん悪化した。
今思えば、ただイライラをぶつけられていただけだったのかもしれない。
高校はうちの中学からは進学する人が少ない田舎の学校に進学した。

「今日から高校生か。」

朝目覚めた時、まず思った。
初めての電車通学、慣れない時間に起きるのはすごく大変だった。
でも、私を知るは人がいない場所で頑張って決めたから。
まだ、重い瞼を擦りながら部屋にかけてある真新しい制服に袖を通した。

「行ってらっしゃい!」

お母さんに見送られ、私は家を出た。
うちから駅は自転車で10分くらいの所にある。だから、私は家から駅まで自転車で行き、駅から電車に乗って2駅先にある学校へ今日から通う。