「なんとなく、パッと目についたので」

「そっか、ねぇFさん(利用者名)はどれと思う?」


なんていろんな人と話をして笑っている姿をみたら少し、いいなって思った。
でも絶対好きにはならないと思っていたからありえない。
そう思って午後風呂は終わった。


そういえば休憩時間でも職場内恋愛は禁止だって言われたし…バレたら正社員である私が他部署に飛ばされるって言ってたし…。


少しばかり休憩時間へと時間を戻すと…


「そういえば、森ちゃんは彼氏とかおるん?」

「まぁいますけど、連絡取れてないんですよね…」


この時、私には連絡が取れない彼氏がいたし、小川さんにも彼女がいた。私も小川さんもうまくはいっていなかった。


「あらぁ、でも森ちゃん可愛いけ、そんなやつやめて新しいいい人探し!」

「いや、そんないないですよ」

「いや、意外と身近におるもんよ?たとえば小川くんとか!あぁあれはやめとった方がいい」

「え…何でですか?」


私は何で疑問に思ったんだろう。嫌いなくせに、興味もないくせに。何でこんなことを聞いたのだろう。


「けっこう彼女ころころ変わるけね~。職場内恋愛も禁止やしね、ここ」

「へぇ~…」


なんていう会話を休憩時間にしたんだ。

「お疲れ森ちゃん」


ボーッとそんなことを思いだしていたら、小川さんに声をかけられた。
そういえばこの人動物好きそうだな…


「小川さん、犬とか好きですか?」


何で私は嫌いな相手にこんなことを聞いたのだろう…。