理人「唯斗…!!」


普段は無口な理人くんが

大きな声を出す。



そう、力なく座っている

美雪の上に、唯斗くんが

血を流して倒れていたのだ。




誰もが察しただろう。


《唯斗が美雪を庇った》

という事を。



でも、誰も美雪を責めない。



『瑠衣くん、救急車』

瑠衣「あぁ。」


『悠里くんは警察を。』

悠里「わかってる!」



そして私は

『てめぇら…行くぞ!!』

溜めていた殺気を全て出した。